スケルトン物件vs居抜き物件|内装費用を比較して選ぶ判断基準
Skeleton vs. Used Property

スケルトン物件vs居抜き物件|内装費用を比較して選ぶ判断基準

コラム2026.03.20
#スケルトン#居抜き#物件選び#費用比較#開業準備

「スケルトンと居抜き、どっちがいいですか?」——物件を探し始めた段階で、必ず出てくる質問です。正解は「あなたの予算とコンセプト次第」なのですが、それだけでは判断できない。だから、同じ条件で費用を比較してみました。

Definition
スケルトン物件・居抜き物件とは

まず定義を整理しておく。

【スケルトン物件】 コンクリート躯体がむき出しの状態。壁・天井・床の仕上げなし。設備配管の末端だけが来ている。いわば「何もない箱」。自由度は最大だが、すべてゼロから作る必要がある。

【居抜き物件】 前テナントの内装・設備がそのまま残っている状態。壁、天井、床の仕上げ、照明、空調、厨房設備、カウンター、什器などが残っていることが多い。そのまま使えるものは使い、変えたい部分だけ手を入れる。

【半スケルトン】 その中間。前テナントの設備の一部が撤去されているが、基本的な配管や空調は残っている状態。実務上はこのパターンも多い。

重要なのは、居抜き物件の「残っているもの」の品質と、自分のコンセプトとの相性。残っているものが使えなければ、撤去費用がかかる分、スケルトンより高くつくこともある。

スケルトン物件のイメージ
Comparison
同じ条件で費用を比較してみた

条件を揃えて比較する。

【共通条件】 ・業種:カフェ(軽食あり) ・面積:20坪 ・立地:仙台市中心部・ビル1階 ・カウンター8席+テーブル12席 ・厨房あり(簡易調理)

【スケルトンの場合:総額680万円】 ・設計費:30万円 ・解体・下地処理:なし(もとから何もない) ・電気工事(配線・分電盤・照明):100万円 ・給排水工事:80万円 ・空調工事:60万円 ・壁・天井の造作+仕上げ:100万円 ・床の施工:50万円 ・カウンター造作:60万円 ・塗装・左官:40万円 ・什器・棚の造作:30万円 ・諸経費(養生・廃材処分・管理費):30万円 ・厨房機器(中古):100万円

【居抜き(前テナント:カフェ)の場合:総額280万円】 ・設計費:15万円 ・部分解体・撤去:20万円 ・電気工事(照明変更・コンセント追加):30万円 ・給排水の調整:10万円 ・空調:既存利用(0円) ・壁面の塗り替え:25万円 ・床の張り替え:30万円 ・カウンター:既存利用+補修(5万円) ・塗装・装飾:20万円 ・什器の追加:15万円 ・諸経費:20万円 ・厨房機器:既存利用+追加(90万円)

差額:400万円。同じ20坪のカフェでも、これだけの差が出る。

For Skeleton
スケルトンが向いているケース

居抜きが安いなら全員居抜きでいいのでは? そうとは限らない。以下のケースではスケルトンの方が合理的です。

【1. コンセプトが特殊で、既存の間取りでは実現できない】 バーのような暗い空間から明るいカフェを作りたい場合、窓の位置や天井高が合わないことがある。居抜きの既存設備をすべて撤去するなら、スケルトンの方が安い。

【2. 設備が老朽化している】 居抜き物件の空調や給排水が10年以上経過している場合、入居後に壊れるリスクがある。修理費用を考えると、新規で入れた方がトータルコストが安いこともある。

【3. 業種が前テナントと大きく違う】 アパレルショップの居抜きに飲食店を作る場合、厨房の給排水・ダクト・電気容量をゼロから整備する必要がある。居抜きのメリットがほぼ消える。

【4. 予算に余裕があり、理想を追求したい】 妥協なく自分だけの空間を作りたい。その気持ちは否定しない。予算が十分にあるなら、スケルトンから作る方が満足度は高いでしょう。

For Used
居抜きが向いているケース

以下のケースでは、迷わず居抜きを選ぶべきです。

【1. 前テナントと同業種】 カフェの居抜きにカフェを作る。これが最もコスパが良い。厨房設備、配管、ダクト、カウンターがそのまま使える可能性が高い。

【2. 初めての開業で予算が限られている】 開業資金の大半を内装に使い切ると、運転資金が足りなくなる。開業後3〜6ヶ月は赤字になることも珍しくない。内装費を抑えて運転資金を確保した方が、生き残る確率は上がる。

【3. 早くオープンしたい】 居抜きなら工期を2〜3週間に短縮できる。家賃の空払い期間を最小限にできるし、収益化が早まる。

【4. 「完璧じゃなくてもいい」と思える人】 居抜き物件は、前テナントの痕跡が完全には消えない。でも、それを「味」と捉えられる人にとっては、むしろ魅力になる。記憶荘のクライアントには、この感覚を持つ人が多い。

居抜き物件の最大のリスクは「見えない部分の劣化」。壁の中の配管、天井裏の電気配線。これらは内見では確認できない。だから、契約前に内装業者を連れて見に行くことを強く勧めます。記憶荘は、物件の内見同行を無料で行っています。

Ask First
物件選びの段階でプロに相談すべき理由

多くの人は「物件を決めてから内装業者に相談する」。でも、これは順序が逆です。

物件の状態によって内装費用は大きく変わる。場合によっては、隣の区画の別の物件の方が、内装費込みのトータルコストが安くなることもある。

記憶荘に相談に来るタイミングとして、最も理想的なのは「物件を探し始めた段階」。まだ何も決まっていなくて構わない。むしろ、何も決まっていない方がいい。

物件の候補が出たら、一緒に内見に行く。そこで「この物件なら内装費はざっくりこのくらい」「この設備はそのまま使える」「ここは手を入れないとダメ」というアドバイスができる。

スケルトンか居抜きかという選択も、物件の状態を見なければ正確な判断はできない。ネットの情報だけで決めず、プロの目で確認してから決めてほしい。

内見同行は無料です。断るのもLINE1本で完了します。気軽に使ってください。

まだ何も決まっていなくても、大丈夫です。
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